2020年11月27日金曜日

白バックで撮るコオロギ5種

沖縄から宮崎に引っ越してきてから、早半年ほどたちましたが、常夏の沖縄とは違い、やはり朝晩は寒くなってきました。 
とは言え、南九州に位置する宮崎。寒さはそこまでではないので、紅葉はあまりきれいではないとか…
さて、撮影してからもう1ヶ月ほどたってしまっているのですが、家の近くで草刈りがあり、その草むらにいたいろいろなコオロギを撮影することができました。
しかし、願わくば生態写真を撮りたいのですが、すでに本来いた草むらから出てきてしまっているので白バックで撮影しました。


一番うまく撮れたのがこのミツカドコオロギの雄。
ツヤがありとても綺麗。
おまけに顔が特徴的で、前から潰されたかのような平べったい顔をしています。



真正面から見ると怖いですが、斜めから見ると面白い顔です(笑)



次の種はハラオカメコオロギ。
この個体は中脚がありませんでした。痛々しい…



コオロギの中で最も身近な種のエンマコオロギ。この個体は雄です。
残念ながら、なぜか横からの写真しかうまく撮れていませんでした。
以前、近縁種のタイワンエンマコオロギをかなり長い期間飼育していたことがあるので、
僕にとっては愛着のある種でもあります。


こちらは雌。
雌の方が大きい印象ですね。



タンボコオロギの雄。
羽化直後の個体だったらしく、よく飛んで困りました(笑)
コオロギを飼育していて気になっていた点でもあるのですが、羽化直後の個体はよく飛ぶのですが、
羽化後時間がたった個体は翅があっても飛ばないのはなぜか気になります。
羽化後時間がたった個体の翅は固まっていることがあるので、もしかすると飛べなくなっているのかもしれません。



最後にマツムシの雌。
雄の綺麗な鳴き声を間近で聞きたかったのですが、雌しかいませんでした。
オキナワマツムシと少し音の数が違います。


コオロギの仲間はとても好きなので一気に何種類も見れて嬉しいです。

2020年11月7日土曜日

冬鳥と夏鳥

 もう終盤になってきた秋の渡りですが、渡り鳥が多く立ち寄る公園では、足早に飛来してきた冬鳥と、越冬地へ向かう途中の夏鳥が両方見ることができました。


ドングリを食べていたオオルリ雄の若鳥。
立ち止まって撮っていると向こうから近づいてきました^^
成鳥の雄も勿論綺麗ですが、若鳥の色合いは顔が黒くないのでクリクリした目が強調されて、羽の青さはそのままなので、いいとこどりした感じがして好きです。




成鳥もいました。
春もここでいろいろな鳥の水浴びを見ましたが、この公園にはバードバスのつもりで作られたわけではなさそうですが、本当に良い水場があってとてもありがたい(笑)




最近飛来し始めて、増えてきたジョウビタキ。
警戒心が薄く観察も撮影もしやすくて、しかも綺麗なので愛好家が多いのもうなずけます。



ジョウビタキの雌。
雌は特に可愛らしさがあってジョビ子という愛称もあるくらいの人気ですね。




初めて見るクロツグミの雌。
水場に来る鳥をみんな追い払っていてちょっと困りました(笑)
実はオオルリも途中で追い払われていました。

冬鳥と夏鳥を両方見れて何か得した気分でした。

2020年10月24日土曜日

久しぶりのシギチ観察

宮崎はすっかり秋めいてきて涼しくなってきました。沖縄にはなかった紅葉がそろそろみられるかなぁなどと期待する反面、寒暖差についていけるか心配に思っているこの頃です。
ところで今年の夏は、結局ほとんど昆虫しか見ていなかったので夏鳥をほぼ見られませんでした(笑)
少しずつ昆虫も少なくなってきているので、河口とその周辺の水田にシギ・チドリを探しに行ってきました。
ちなみに、ずっと書き忘れていたので9月21日の観察です(笑)


この日見れたなかで一番うれしかったのが、このコオバシギ。
初めて見るコオバシギはサブターミナルバンドがくっきりしている羽がとても綺麗な個体でした。


伸びをしてくれました。手前の草がなければ…(笑)
それにしても綺麗な羽です。


そんな銀色に近い綺麗な羽も、広い田んぼの中ではきちんと擬態に役立っています。
本当によくできています。



綺麗な羽をもちながらも目立たないコオバシギとは対照的に、ひときわ目立っているのがこのセイタカシギ。
水辺のバレリーナという異名が表している通り、すらっとした背の高いシギです。



コオバシギと一緒に行動していたオグロシギ。
羽の模様から、この個体は幼鳥でしょうか。
淡いオレンジ色が綺麗です。


白っぽい羽毛が綺麗なコアオアシシギ。
せわしなく動き回ってエサを探していました。


観察していると、ウスバキトンボのヤゴを捕まえました。
トンボと野鳥のどちらも好きな僕は、自然の摂理とは分かっているものの、複雑な気持ちになってしまいました(笑)


久しぶりにシギチを観察できてとても有意義な一日でした。


2020年9月12日土曜日

高原のシカと風景(番外編)

        高原で見た、野鳥と昆虫以外のことを書きます。
       本編はこちら


アカマツ林にいたシカ。
気づかずに近づいていったら、かなり近くにいて驚きました。
群れの一部の個体が驚いて、警戒音を発して逃げて行ってしまいました。
わざとじゃないのだけど申し訳なくなった…

九州の個体群はキュウシュウジカのようですね。



高原から見えた山
なんていう山だろう?


高原の川。
火山から出る成分(鉄?)のせいか、川底が赤かった。


昆虫と野鳥をメインに見に行っていたので、あまり風景の写真がありませんが、とても綺麗なところでした。

2020年9月4日金曜日

高原の昆虫と野鳥

   宮崎ではいまだに秋の渡りのシギチを見れておらず、まだ暑い夏は続くのかなぁと、秋が待ち遠しく
   感じられるこの頃です。
   そんな暑い中、少し涼しいのではと高原に行ってきました。
   とは言え、高原に行ったのは単に暑いからではなく、ジャノメチョウを見てみたかったからでもあります。

   高原について車から降りると、すぐに草原を飛ぶジャノメチョウが見えました。
   見れるか心配していたので拍子抜け(笑)


ジャノメの仲間は小さい種が多いので、久しぶりに大型のジャノメを見ました。
個体数は多いものの、警戒心が強くてなかなか近づけず、きちんと撮れたのはこの1枚だけ。


あっさりと目標が達成されてしまいましたが、案の定、高原には他にも沢山の生き物がいました。


青がきれいなカケスの若鳥。
5羽ほどいたのでおそらく親子。
久しぶりの鳥との嬉しい出会いでした。



その名の通り鳴いていたナキイナゴ。
写真では分かりにくいですが、後脚で翅をこすって音を出していました。
ちょっと後脚がブレてるのはそのため。



こちらも鳴くバッタのヒロバネヒナバッタ。
このバッタもナキイナゴと同じ原理で鳴いていました。
ナキイナゴの5倍くらいいました(笑)


なぜかよく岩の上にいるオナガフキバッタ。
またまたバッタですが、このバッタは鳴きません(笑)

フキバッタの仲間はタラノキフキバッタも見たことがありますが、2種ともカマキリのようにゆらゆらと体をよく揺らします。
おそらく草に擬態してると思われますが、他にも翅が短くジャンプ力がとても強いなど、
他のバッタとは違った、面白いバッタです。
なぜかこの高原のバッタは特徴的な種が多いようです(笑)



ここからはトンボ。
上は飛んでいるオオシオカラトンボの雄。
産卵中のメスを警護飛翔(産卵をほかの雄に邪魔されないよう守ること)をしていました。
警護飛翔しているときは、よくホバリングするので幾分撮りやすくなりますが、やっぱりMFでのピント合わせは難しかった。



小川(というか源流?)にいたネキトンボ。
見つけた時はナツアカネだと思い込んでた(笑)
沖縄ではスナアカネしかアカネの仲間は見たことがないので識別に慣れていません…



草地に水が入り込んでできたような、小さな湿地にいたハラボソトンボ。
黒みが強く、とても違和感を抱いたため図鑑で調べると、九州の個体には黒色部が発達した個体がいるそうです。
沖縄ではこのような個体は見たことがなかったので、新鮮味と、黒みが強い見た目に何か凛々しさを感じました(笑)



草地にいたミヤマアカネの未成熟。
翅にも色がついていて綺麗。



キイトトンボの連結態。
このキイトトンボも沖縄にはいないので初見。
トンボにはあまりない色の鮮やかな黄色が綺麗です。


この高原で見たほとんどの生き物が初めて見る種で、とても楽しい一日でした。
この高原以外にも行ってみたい高原があるのでいつか行ってみたいです。

2020年8月23日日曜日

渓流探索

   ずっと平地での昆虫の観察が続いていたので、久しぶりに渓流へ行ってきました。
 
   渓流のある森につくと、とても涼しく僕には少し肌寒く感じるくらいでした。
   太陽が昇ってきて、谷にも日が当たるようになると生き物の活動が活発になってきます。


まず見つけられたのが、ヤマガラが中心の混群。
エナガやシジュウカラもいましたが、うまく撮れませんでした。



渓流へ降りると、まえに撮ることのできなかったカワガラスが活発に採餌していました。
ただ、警戒心が強くてしかも暗いから撮るのが難しい…
水に潜って採餌する、面白い鳥です。



コオニヤンマ
頭部が体の大きさに比べてとても小さくて、少しアンバランス。
オニヤンマはヤンマ科ではなく、コオニヤンマはサナエトンボ科。ややこしい(笑)



給水にきていたウラギンシジミ。
なぜか八重山にはいるのに、前住んでいた沖縄本島にはいない不思議な蝶。
シジミにしては大型だなぁと思いました。
裏が真っ白で綺麗。


表は地味だった(笑)
綺麗なオスが見たい。


渓流から少し離れて、林道でみつけたヤクシマルリシジミ。
ミドリシジミ類が見たかったのだけど、見れませんでした…



林道を歩いていると、「グエギー」という聞き覚えのある声が聞こえて、声のする方を探すと、サンコウチョウの親子がいました。(写真は幼鳥)
写真の質は置いておいて(笑) やっぱりうれしい。


全体的にいい写真が撮れたとは言えませんが、いろんな生き物が見れて楽しめました。

2020年8月18日火曜日

ホワイトバックで撮るコカマキリ

    相変わらず暑い日が続いていますが、早くもコカマキリが成虫になっていました。
    じっとしていてくれたのでホワイトバックで撮影してみました。


カマキリはやはりとても凛々しい昆虫ですね。
こちらが何もしなければじっとしていてくれるので、とても撮りやすいです。

撮影中、カマキリは見る方向に顔を向けるので、どこ見てるのかわかって
愛嬌があるなぁと思ってみたり(笑)


横からのアップ
一見ただ茶色い眼ですが、こうして見ると色は地味でも綺麗なのが分かります。


脚の掃除中。
中脚を前足の俗にいうカマで寄せて掃除しているのがわかります。
カマキリは体の掃除を欠かさない綺麗好き。


昆虫はホワイトバックで撮ると、すっきりとした形で、しかも生き生きとした形で残せる
ので、殺して標本にしなくてもいいし、僕のとても好きな記録の方法です。


2020年8月13日木曜日

MFのヤマトシジミ

マクロレンズを手に入れてから、珍しくない種にもレンズを向けることが多くなりました。
その中でも、たくさんいて綺麗なヤマトシジミをよく撮っています。


遠目で見ると小さな蝶ですが、マクロレンズで寄って撮るととても青く光るとても
綺麗な蝶です。


交尾態(左上)に向かって羽を震わせて求愛する雄。
鱗粉がはがれておらず、綺麗な個体でした。


上の写真の交尾態。
羽の色とか大きさ的に右が雌で、左が雄でしょうか。
毛が見えるくらい綺麗に撮れたのでお気に入りの一枚です^^

2020年7月27日月曜日

ホワイトバックで撮るサツマコフキコガネ

   最近、なかなか鳥を見つけることができず、昆虫ばかり撮っています(笑)
   そんな中、家の周りの外灯に沖縄では見られなかったコフキコガネ類が沢山集まってきています。
   その中でも、特に多く集まってくるのがサツマコフキコガネです。


粉を吹いているというより、白っぽい黄土色をした短い毛がたくさん生えているような感じ。


横から。


斜め前から。
どこか愛嬌のある顔をしています。



ここからは飛び立ち。


動きがない時は、できれば自然光で撮りたいのですが、飛び立ちはフラッシュを使っています。

目ではわからない一瞬を捉えることができるのが、カメラの利点。
普段は見せることのない翅の下を観察できます。


ホワイトバックで撮るのは光の当て方など難しいですが、
生態写真とは違って、標本のようにすっきりとした形で記録できるので、なるべく昆虫を殺して
標本を作りたくない僕にはピッタリです。